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ぼくらはみんな宇宙人

何十行、いや百行くらいかな、そのくらい弄っても、最後の褒めた一行が心に響く。これこそ人間だと再確認したよ。人間さん、こんばんは。これこそまさにドメスティック。

1日のはじまりに存在を確認しあえるなんて、もう同棲だよね。まあお互い家庭があるとしても、これは側室だよ。まさにダイスキ。そんなふたつのバイオレンスを抱えながら今は久々に電車に揺られています。

 

君のムラムラ事件、ベージュのチノパンならシミができてたかもね。先っちょに。ただ、最初ぼかし過ぎたマツコが誰のことかわからなかったよ。ぼかしでボケ始めたら、もはや芯を掴めないよね。小技効いてるよね。

 

最近観た映画でね、元彼と今彼に揺れる女性がいて、セリフで「どっちを選んでも選ばなかった方のことをずっと考えることになるから両方選ばない」て言っててね。その映画はDVDの上に、まあ中心あたりにウンコのせたろうっていうくらい面白くない映画だったんだけど、たしかに手に入れれんかったものはずっと記憶を育ててるなと思ったんだよね。今日はそんな僕の記憶を少し再生してみるね。

 

大学時代、少しの間遊んでたガールがいてね。ラシーンじゃない子ね。話したことあるとは思うんだけど、お付き合いください。

 

付き合うとかじゃなく、そこに至るか至らないかで遊んでるあのアミューズメント感はいいよね。でね、夜に停めた車の中で話してたんだよ。なんでそんな話になったのかは記憶ないんだけど、胸派か尻派かたずねられたんだよね。僕は即答したよ、胸って。鶏肉でも胸は最高だろって。ヘルシーだろって。するとねガールがこう言ったんだよ。「胸かー、私そんなに大きくないから悦ばしてあげれんかも」って。僕は窓の外、それも遠くを見ながらこう返すよね。

 

「別に大きさとかちゃうけど」

 

イッツクール!欽ちゃんの仮装大賞的な点数のやつがあったら勢いよく満点までぶち上がっちゃうくらいのクールなキモさだよね。でも、そんなキモさに点もくれずガールは続ける。「でもめっちゃ柔らかいって言われるで」しかも、自分の胸を指で押しながら。

 

僕は今度は胸あたり、それも中心に咲くヒマワリを透視しながらこう返すよね。

 

「誰に言われたねん」

 

あれ、本当に言いたいこと、聞きたいことはそんなことか?君の言うそれはどのくらいの柔らかさなのか。そしてその柔らかな胸の先端に咲く花はどんな色か、またそれを優しく包み込む、僕がこれからユーミン色と呼ぶであろうその色はどんな色なのか。その乳カバーは今日はどんな色なのか。僕が聞きたいのはそんなことじゃないのか。

 

「ともだち」

 

僕脳会議の真っ最中、ガールはそう言った。「この前学校で作った服の試着会があって着替えよるときに、〇〇が触ってきた」その〇〇とは僕と同じ中学の子の彼女で、ガールと同じ専門学校に行っている子。でも、〇〇とか試着会とか僕はよくわからなかったし、どうでも良かった。ガールは服飾の専門学校に行っている。だからそんな行事があるのかも知れない。でもそんなの知らない。そんなの関係ねえ。

 

僕はブーメランパンツ姿になろうと誓った。ともだち。トモダチ。なんかそんな映画あったなあ。そうだ、あれは確かE.T.。宇宙人の話だったか?なんか途中まで観たけどちゃんと観たことないな。だから今夜だけはE.T.それをEro Timeと呼ばせてもらおう。Euro Timeでも良いけど。そんな縦ノリE.T.Beatsに揺れながら、ガールに身を寄せはじめた時、ガールは言った。

 

「付き合う?」

 

その表情は若干不安そうな、そんな表情だった。付き合う?その言葉を聞いて今度は小島が不安そうな表情になった。やばい顔に出た、それが自分でもわかるくらい表情が曇った感覚があった。そんな交換条件は好きじゃない。でも付き合ってないのにそんなことさせる人も好きじゃない。その時、きっとガールは助け舟のつもりで口を開いたのだ、と今になればわかる。

 

「付き合ったら何してもいいで」

 

そう優しく微笑んだ。その瞬間、まるで自転車のまま空に昇っていくような気持ちだった僕の、小島のE.T.Beatsは鳴り止んだ。そして妙に落胆した僕にはこんな言葉しか出なかった。

 

「マジで」

 

そんな月並みな言葉を投げて、苦笑いの僕は車のエンジンを掛けて出発した。その子を家に送るために。その車内「なんなん付き合いたくないん?」とか言われた記憶はあるけどそこはあまり覚えてない。きっとなんとなく都合が悪いからだろう。

 

その後の話としては、そのガールの学校の友達(同級生の彼女)が、僕が全然告白してこないって言うとったとか、そんな話を伝え聞いてなんか友達にそんな話するのは違うよね、とか思って連絡を取らなくなったんだよね。もちろんブッチだよね。あの頃の僕はガールもバイトも嫌になるとブッチするっていう生真面目さがあったからね。

 

今日ふっとそんな記憶が蘇ったのは、君のブログを読んだから。それとそのガールと遊んでいた町で打ち合わせがあるからだと思うんだ。手に入れられなかったとは思ってないけど、僕はそのガールの胸の柔らかさを知らないままなんだよね。だからこそ想像できたり妄想できたり、忘れなかったりするのかな。そうだった、手に入れれんかったものはずっと記憶を育ててるなと思ったんだよね、って話だったのに気づけばこんな長文書いてたよ。

 

もうすぐ打ち合わせ。僕もあの頃には想像していなかったいまを生きている。こんな風に想像とは違う未来を、ブログだけど君とまたこうして会話しながら生きていけることをとても喜ばしく思うそんな火曜日の夕方です。

post : yo

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