裁判長!彼の罪どないします?
さよならメイ。よろしくジュン。
Yくんの罪状
1
大学生の時ですねー。Yくんの友達数人を含めて、神戸の方へライブに連れて行ってもらったんですよ。その時にね、Yくんから言われたのがね、「T君今日の格好、ただのオバハンやん!?」ってねケタケタ笑いながら言うんすよ。しかもYくんの友達の前でですよ。そのなんていうか、言うタイミングみたいなのってあるじゃないですか?その日にはじめて会った時に僕の格好みて、そんときに言われるんやったらまだ分かるんですよ。会ってすぐに「T君今日の格好、ただのオバハンやん!?」やったらまだ分かるんですよ。でもそうじゃなくて、ライブ会場に着いて、ライブが始まる前くらいに言ってくるんですよ。意識してか無意識か分からないんですけど、ヤツはクソダサい僕を結果的に一回泳がせてるんですよ。で、ここぞという場面でノックアウトさせてくるんですよ。神戸じゃないですか?ライブじゃないですか?そりゃ自分的には1番気に入ってるやつ着ていくじゃないですか?当時の僕の中では最高にカッコいいと思ってる訳ですよ。それをヤツはオバハンという言葉でね、いてこます訳ですよ。言われてからトイレ行くふりして、自分でも鏡で確認しましたけど確かにオバハンでしたね。自分は何て恥ずかしい格好でここに来てもたんやという、自分のセンスの無さを呪う気持ちと、親友からクソダサいとハッキリ思われているというのとで、トイレの中で震えてましたよね。
2
これは社会人になってからです。Yくんが大学生から乗ってた愛着ある車を廃車にすることになったので、ラストランということでプチ旅行に行った時のことです。というか、彼、その当時はプライベートでとても悩んでた時期で、ずっと話を聞いてたんですよ親友として。精神的にすごくしんどいやろうというのは分かってたんで、何か力になりたいんですけど、僕に出来ることは実際あまりなくて。でも僕はただただ彼のそばにいて、話を聞く事は出来ると思っていて、それは僕にしかできひんなとかは思ってたんですよ。で、車中はやっぱりその悩みの話になって、いますごいしんどいんやろなぁと僕も辛い気持ちになってたんですよ。親友ですから、出来れば人生思うようになって欲しいし、笑ってて欲しいじゃないですか。でまぁ、色々あって、車の中で一回寝て、せっかくやし道後温泉に行って帰ろかという話になったんですね。話戻る様ですけど、旅行じゃないですか?ラストランじゃないですか?そりゃ自分が1番気に入ってるやつ着ていくじゃないですか?温泉入った後に上着をジャージに着替えたんですね。アディダスのジャージに。グレーに紫のライン3本入ってるアディダスのジャージに。1万円くらい払って買ったアディダスのジャージに。で、温泉入った後、街をブラブラしてる時に僕の後ろからですよ。「T君!そんなクソダサい格好でようここ歩けるなぁ!」と、ヤツは爆笑しながらそう言ったんですよ。今にして思うと久々でしたね、当時の彼がそんな爆笑してるの見るの。ただ、また僕を一回泳がせてるんですよヤツは。風呂場で着替えた時は何も言って無かったんですよ。で、街をブラブラしてだいぶ経ってからでしたね。アゴにヘビー級のパンチ飛んできたの。言葉のマイクタイソンですよ。これはもはや性根の問題やと思います。で、痛感させられました。あぁ僕はこんなに闇を抱えている人を爆笑させてしまう程にヤバイのを着てるのかと。数年前と全く同じ状況やと。僕も笑いましたけど、言われてからは、自分が歩く店の窓に映る自分の格好さりげに確認してましたよね。こんな由緒ある観光地にわざわざクソダサい格好で来てもたんやなと。今回のは、震え通り越して怯えましたよね。自分のセンスのなさに。家に着いてすぐに、僕はそのジャージを脱いでゴミ箱にほりこみました。うちの奥さんビックリしてました。だって普通洗濯機に入れますもん着てたもんは。家に着いてすぐに、脱いだ服をゴミ箱に入れた事は後にも先にもその日だけでした。はい、心に傷を受けたというよりも、なんか強制的にオペ室に連れて行かれて、麻酔無しに心を摘出された感じですよね。その日以来、言葉通り、心にポッカリ穴が空いたような感覚が続いてるんすよ。そりゃそうですよ。T君に心を摘出されたわけですから。暗いオペ室で。僕の心はやく返して欲しいです。
3
最後です。最後。最近彼とブログを書きあいっこするのが楽しみなんですよ。もう体が欲しちゃってるんですよ。彼の書くものを。で、たまたまなんですけど、服にまつわる事が書いてあってね。いやめちゃくちゃ弄られてると思って、つい笑ってしまったんですけど、怖いですねトラウマって。笑いながら走馬灯のように頭に浮かんだんですよ。2つのエピソードが。いやエピソードじゃない。あれはそう。手術やと思ってます。で、一個だけY君に弁解したいことがあって。自分が着ていく服は自由な職場やから、そんな職場環境はなかなか無いから、それやったらわざわざ仕事用の服を買わずに、気に入ったものを着ていきたいなぁくらいの意味です。めっちゃいじるやん。嘘です。ありがとう。
全然関係ないけど、今日の夕方に車の中でたまたまDogPepperを聞きました。覚えてる?大学生の時に君がCDを貸してくれたやつだと思うんだ。iPhoneに入ってたみたいで、懐かしくて何回も聞いちゃいました。なんか、君がバンドしてた大学生位の時を強烈に思い出したんだ。で、助手席に子供が座ってて、曲のワンフレーズを口づさんでました。君の言う通り、確かに時間は確実に過ぎていってるね。