酔鯨
今日は一日、雨やったけど降りやんで、夕焼けが綺麗だったから庭に椅子を出して、日が暮れるまでのんびりぼんやりと家族で過ごしてたよ。子供たちと「まだまだ明るいけど、太陽が沈んで、夜になるのは一体何時やろう?」とか話してね。西の空が真っ暗になって、夜が始まる時間を調べてみたんだ。正解は20時10分だったよ。ずいぶん日が長くなったなぁと思うのと、また季節が移ろいよるなぁと思うのと。高校時代はもっと季節を感じながら生活しとった気がするなぁとか。我々、春、夏、秋、冬、季節をエンジョイしてましたもんね?ね?
何気なく写真を撮ったんやけど、そう、思い出したんや。他の人にとっては何でもない景色やっても、ある人にとっては一生忘れる事が出来ないような景色と記憶がきっとどこかにある。その場所に行くと、どうしても、ある出来事を思い出してしまって、少しだけそこにとどまりたくなってしまうような、内面がざわつくような感情の動き。そんなんありまへんか⁉︎ありまっしゃろ⁉︎とカエル顔で君に語りかけていた、いつしかの僕🐸
例えばなんだけど、今住んでいる場所は僕にとっては、さほど愛着がある場所ではないんだ。ここから見える景色も僕にとってはとてもありふれてるし、心が動くことはほとんどない。単に通勤に便利だから選んだだけだからね。でも、子供たちにとっては、きっと特別な場所になると思うんだ。青春時代をこの場所で過ごすんだもんね。景色とか音とか匂いとか色んな思い出とか。通学路。友達の家に行くまでの道筋。公園。よく行くスーパーとか。もっと大きくなって、好きな人ができて、デート終わりの帰り道なんかは、また幾分、いつもの景色の見え方も違うかもしれない。この子達の地元になるんだよ、この場所は。少し先で僕がいなくなった時に、ある景色とか風景を見て、お父さんとのエピソードみたいなものも思い出す事があるかもしれないよね。もしかしたら、いつか今日の事も思い出すかもしれない。庭に椅子を出して、お父さんと夕焼けを見て、暗くなるまで話をして過ごした事あったなぁ。夜が始まる時間を調べたなぁ。みたいな。思い出すきっかけは、なんやろう。この家から見える西の空のオレンジ色やろうか。
君が今いる場所から見える景色はどんなやろう?
君の家の話からこんな感じになりましたけど。どう?