ホットランチ - hotlanch.com

僕も

おばあちゃんの事書いてくれてありがとう。僕も自分のおばあちゃんを思いながら読んだよ。いつかの夏、君たちが僕の実家に来て、うちのおばあちゃんがジュースを振舞った事があったよね。あんまり見た事ないメーカーの確か蜂蜜味のジュース。多分、ジュースを出すタイミングも味も独特で、他の子達が苦笑いの中、君は文句もイジリも無く、しっかり飲んでくれてたよね。あぁそうか、君もおばあちゃんという存在を大事にしてるんやったと、その時に思ったりしたんだ。

 

 

 

おばあちゃんと言えば、思い出すのは喫茶店。大学生の時に、老人会のある日は、決まって公民館までおばあちゃんを迎えに行ってね。”この子優しい子で心配してわざわざ迎えに来てくれるんやでー”って毎回、自分の友達の前で言ってくれてね。恥ずかしかったり、嬉しかったりしたんだけど、帰り道に必ず喫茶店に寄ってたよ。そこで、おばあちゃんが話す内容は決まって、僕が小学生の頃に死んじゃったおじいちゃんの話なんだ。何回も何回もおじいちゃんとのエピソードを僕に話してくれたよ。どんなに難しいひとやったか。その反面、どんなに立派なひとやったか。で、最後に、私やったからあの頑固で難しい人と長い事一緒におれたんやで。ってね。繰り返し繰り返しおばあちゃんはおじいちゃんとの事を話してたんだ。知らん事もたくさんあったからその当時は、へぇーって感じで聞いてたんだけど、今思うのは、おばあちゃんにとっておじいちゃんはきっと本当に大事な唯一の存在で、そのかけがえのない人を失った日におばあちゃんはどんな事を思ったんやろうって事です。で、その痛みを一人でどうやって癒してしていったんやろう。おばあちゃんは、おじいちゃんが死んでから、心の中でおじいちゃんとずっと対話を続けてたはずなんだよきっと。そういう事を思うと何だか胸がキュッとなるね。

 

 

 

今は東京で、娘や孫やひ孫にもおじいちゃんの話をしてるんやろうか。おばあちゃんとひと時を過ごした思い出の喫茶店はずいぶん前に閉店してしまったよ。最後にもう一回、一緒に思い出の喫茶店に行けたらな―と思ってたんだけど。

 

 

 

ごめんね。勝手なブログになってしまったのは僕の方だよ。

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